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免疫力を高める陰ヨガ

こんにちは。渡辺純子です。

2021年10月のzoomオンライン(レギュラークラス)のテーマは、「免疫力を高める陰ヨガ」です。秋は、乾燥する季節なので、中医学のいうところの燥邪(そうじゃ)から身を守ることが大切です。さらに、乾燥に弱いところは、喉などの気管支です。喉、鼻、気管支、肺といった大きな意味での気管支を乾燥させることなく潤しておくことが必要となります。
秋は、五行でいうと金の五行。五臓でいうと、肺に当たります。肺の一番の役割は呼吸をすることなので、 「秋の陰ヨガ講座〜内側からの”キレイ”を発見しよう!」でも力説した内容ですが、秋は呼吸をしっかりとできるようにライフスタイルを整えたい季節なのです。

免疫力アップの基礎となる呼吸

陰ヨガ的には、呼吸は免疫力を維持するための基礎となります。ストレス社会で呼吸が浅い人が多い中、さらに、現在のマスク生活で呼吸が浅くなっている人が多いと聞きます。できるだけ正常な呼吸に戻してあげるように心掛けることが必要と思います。

呼吸が浅くなると、外側のバリアが弱くなります。中医学ではその外側の免疫力を衛気(えき)と呼びます。特に、衛気は呼気との関係が深いので、しっかり最後まで吐くことを心掛けてください。私の陰ヨガのクラスでは、身体を緩めて呼吸を深めることをしますが、リラックスすることは呼吸を正常に戻すだけでなく、呼吸を司っている自律神経のバランスも整えてくれます。また、深い呼吸をして肺の元気を養うことは、お肌の潤いも保つ力でもあります。お肌の潤いは乾燥を防ぐだけでなく、皮膚を様々な不調から守る衛気の維持にも繋がります。

姿勢を正そう

呼吸を正常にするには、物理的に呼吸がしやすい姿勢を取ることも大切です。肋間筋が硬く肋骨が自由に動かなかったり、肩や首の凝りのせいで腕が動きにくかったりするのも肺の自由な動きを妨げてしまいます。
私の職業病の一つだとは思いますが、街を歩いていたりすると、周りの人の姿勢の良い悪いに目が止まってしまいます。特に、猫背の人は気になります。胸が内側に入ってしまい、気分や感情など精神状態にも悪影響が及ぶ可能性が高いでしょう。

ヨガをしていると姿勢に注意する瞬間が多くなりますが、これは、ヨガの一つの効果だと思います。陰ヨガは、静けさとともに、さらに身体の内部に意識を向けるので、特に初心者さんは動いているより、静止している陰ヨガの方が呼吸を見つめることがしやすいかもしれません。
それから、骨盤が前後に傾き過ぎていて過度に腰や背骨に負担をかけている方も意外と少なくありません。腰痛で悩んでいらっしゃる方も、適度に腹筋を鍛えて姿勢を正すだけで身体の中の気の流れが変わりますので、姿勢を正すことは気の巡りを促す最初にやるべき行動かもしれません。

さらに、姿勢が悪いと、気の巡りだけではなくて、血行も悪くなります。これを中医学では瘀血(おけつ)といいますが、瘀血は特に女性特有の不定愁訴を生みますので、女性は注意が必要です。さらに、気血の流れが滞ると気持ちが落ち込みやすくなります。不必要な思考を生む原因にもなるかもしれません。
巡りを大事にする中医学に沿った健康維持のためには、姿勢はとても重要なポイントです。

呼吸から始める秋の養生

「食欲の秋」、「読書の秋」と秋を楽しむキーワードは沢山ありますが、心身ともに健康に過ごしたい季節です。そして、11月7日頃には立冬が来て冬の到来となります。冬の健康は秋の養生が土台となりますので、これから本格化する陰の季節を乗り切るために、この秋の養生を「呼吸」から始めましょう。
ヨガクラスでお待ちしています。

渡辺純子

株式会社ジュノスタイル代表取締役。陰(いん)ヨガ指導者。
Junostyle~自分らしい自然なライフスタイルを探す旅~というコンセプトのもと、陰ヨガ、アロマセラピー、食を通して「陰(いん)のあるライフスタイル」を提案。
とくに、女性のライフスタイルのバランスを追求し、日本全国やアジアで陰ヨガのワークショップを行っている。講師養成にも積極的に取り組んでいる。
全米ヨガアライアンス認定講師・英国IFA認定アロマセラピスト。
渡辺純子のブログ:https://junostyle.jp/ownerblog/